診療内容

妊娠中の方へ

生まれてくる赤ちゃんと、 お母さんのお口の健康のために

乳歯は妊娠初期から作られます!

赤ちゃんの乳歯の芽は、妊娠7週くらいにできると言われています。
妊娠に気付く頃にはもう、顎の骨や歯の芽ができ始めているのです!この頃には
赤ちゃんの頭と胴が分かれ、手と足がのび始めます。目・鼻・口ができ始め、
心臓の形ができ、心拍数を確認することができます。
また、妊娠3~4ヶ月頃には永久歯の芽もつくられ始めます。

赤ちゃんがお腹にいる時から歯を強くする食べ物を摂りましょう!

妊娠中や授乳期にお母さんの摂取する栄養は、赤ちゃんの歯の健康にも関係しています。赤ちゃんの歯を丈夫にするためにも、歯の形成に必要なカルシウム、たんぱく質、リン、ビタミンA・C・Dなどの栄養素を含む食品をバランスよく食べることが大切です。歯の丈夫な元気な子供に育てるには、妊娠中のお母さんの健康状態や、栄養管理がとても大切なのです。

むし歯は感染症です

生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはむし歯の原因菌であるミュータンス菌は存在しません。

では、むし歯の菌はいったいどこからくるのでしょう??

むし歯菌は食べ物の口うつしスプーンやお箸の併用キスなどから唾液を介して 感染します。お母さんをはじめ家族や保育者にむし歯菌がたくさんいると赤ちゃんのお口に感染しやすくなります。

感染の窓

これはもっとも感染しやすい特に危険な時期のことで、その時期とは、乳歯の奥歯が生えて くる1才7ヶ月~2才7ヶ月の平均26ヶ月をいいます。むし歯菌の感染が起こるのは乳幼児期が殆どで、成人になって感染することはほとんどありません。
したがって、むし歯原因菌が感染する時期が遅ければ遅いほど、むし歯の本数が少なくなるということになります。

赤ちゃんへの感染予防のためにできること

赤ちゃんの歯を守るためには出産前の“マイナス0歳”からスタートすることが理想的です。出産前にお母さんを含む家族の歯がむし歯になっている箇所が多ければ多いほど、早くからむし歯菌の感染が起こる危険性が高くなるのです。むし歯予防のスタートとして重要なのは特に保護者のお口の中でいかにむし歯原因菌を減らすかにあるのです。ご家族みんなでお母さんの妊娠中にお口をきれいにしておきましょう。 

妊娠後のお口の変化

妊娠中は、歯肉がとても腫れやすくなります。生活・食事の変化や、つわりなどでお口のケアが不十分になることも原因ですが、妊娠すると増える“女性ホルモン”が影響しているのです。女性ホルモンを栄養源にできる歯周病原菌がいるため菌が増え、歯肉の腫れや出血を越こしやすくなります。出血が起こると血液成分を栄養源とする歯周病原菌などがさらに増殖します。また、妊娠中は唾液の分泌量が低下するので、自浄作用や抗菌作用を低下させ、むし歯や歯肉炎の原因菌が増える環境にもなります。

 

歯肉炎にならないためにはどうすればいいの?

毎日の歯磨きで予防することができます。小さめのハブラシで歯と歯肉の境目を 重点的に磨きましょう。フロスや歯間ブラシも効果的です。出産後、ホルモンバランスが落ち着くことで症状は改善しますが、そのままにしていると歯周病へ進みやすいので、出産後のケアも気をつけましょう。

つわりのときのお口のケアのポイント

つわりの症状は人によりますが、気分が悪く歯磨きが困難なことがあります。

●小さめのハブラシで小刻みに磨く
●刺激や匂いの強い歯磨剤は控える、または歯磨剤は使用しない
●歯磨きが苦痛なときはブクブクうがいをよくする
●シュガーレスガムを噛むなどして、唾液の分泌を促す

※どうしても磨けないときはなるべく糖質の食べ物は控え、体調のよい磨けるときにはよく磨きましょう。

歯周病に気をつけないといけないのはどうして?

重い歯周病は早産の原因に!

早産や低出生体重児が生まれる主な原因として、妊娠中の喫煙や飲酒、感染症などがあります。歯周病は感染症の一種です。重い歯周病のお母さんから生まれた赤ちゃんは健康な歯肉のお母さんに比べ早産・低出生体重児を出産するリスクが高いと報告されています。

歯周病が早産を招くしくみ

正常な分娩時にも分泌される、プロスタグランジン(以下PGE2)という子宮を収縮させる物質があります。このPGE2は炎症性細胞からも生産されるのです。

早産や低出生体重児の赤ちゃん

早産や低出生体重児として生まれた赤ちゃんは、抵抗力が弱く病気になりやすいといわれています。早産や低出生体重児の原因は様々ですが、歯を治療しておくことで赤ちゃんの健康を守ることに繋がるかもしれません。

妊娠中の歯科治療

妊娠中のレントゲン撮影

歯科で使用するレントゲンの放射線量は、私たちが日常生活の中で自然に浴びている放射線量よりもとても少なく微量です。日本人が1年間に自然界から受ける放射線量は1.1m(ミリ)S(シー)v(ベルト)と言われています。小さなレントゲン写真は1枚0.01~0.03m(ミリ)S(シー)v(ベルト)となり、撮影時は鉛の入った放射線防御エプロンを着用するので、お腹への影響はほぼ0(ゼロ)にすることができ心配ありません。歯のレントゲン写真を数千回、防護エプロンなしで,一度に撮影しないと奇形や精神発達遅延が現れるのに必要な放射線量にはなりませんのでご安心ください。

妊娠中のお薬(内服薬)

基本的に、妊娠中はお薬を使用しないよう考えます。ただ、お薬を使用しないことのほうがお母さんや赤ちゃんに悪い影響を与える可能性がある場合は、妊娠中に使用しても影響が少ないお薬を必要最低限処方されることがあります。

妊娠中の歯科用麻酔

治療内容によっては局部麻酔を使います。通常の麻酔量で妊娠中のお母さんやおなかの赤ちゃんへ影響することはまずないと言ってよいでしょう。ただし、妊娠後期に使用すると早産の可能性があるので医師に相談しましょう。麻酔で気分が悪くなった経験がある場合は必ずお伝えください。

※基本的に妊娠初期、妊娠後期は治療の有益性が危険性をうわまわると判断した場合に治療を行います。出産直前に痛みなどが出たら大変です。安定期に治療は済ませておきましょう。出産後も授乳期間は薬剤が母乳を介して乳児に影響することがあるので注意が必要です。

大切なこと

元気な赤ちゃんのためにも、妊娠を考え始められたら、まずは歯科検診を受け、必要であればむし歯や歯周病の治療をしておくことが大切です。

妊娠中はお口の状態が悪くなりやすいので、定期健診やクリーニングを積極的に受け、お口の健康を維持しましょう。