診療内容

安心して治療を受けて頂くために

―偶発症0を目指して

日本は高齢化社会をむかえ、歯科医院にいらっしゃる患者さまの中にも、何らかの病気をお持ちの方が大変増えてきています。またインプラント手術は開業医が行う一般的な治療のひとつになってきました。そのような状況の中で今後歯科治療中の医療事故が増えてくることが考えられます。
そこで、そのような危険性をできるだけ下げるために、以下のような機材を準備しました。

生体情報モニタ 「BX-10(オムロン・コーリン社)」

様態が急変したときには、まず意識の有無、脈、呼吸の有無をチェックするとともに、酸素投与を行いながら、血圧計による血圧測定を行うことが必要です。
腕に、通常の血圧計と同じようにカフ(マンシェット)を巻き、指にクリップのようなものを軽くはさむだけで患者さまには何の負担もありません。
血圧以外に脈拍、動脈血酸素飽和度も測定できます。
手術中は集中しながら同時にずっと患者さまの顔色や容態に気を遣わなければなりません。
インプラント治療のときは、感染予防のために口の周りだけ穴が開いている使い捨ての布をかけるので、顔色、容態は分かりにくくなってしまいます。
この血圧モニターは5分おきに自動に測定して、異常値が計測されたりセンサーが外れると警告音が教えてくれるので、安心して手術に集中できます。
しかも、顔色が悪いとか、容態がおかしいといったあいまいな判断ではなく、数値で、またその境界域の状態にあってもそれが分かります。
術中の5分おきの血圧・脈拍・動脈血酸素飽和度はすべて記録され保存されるので、あとから確認することもできます。

酸素笑気吸入鎮静器装置 「モアリッチ(丸山医療器械)」

歯科治療中に起きる偶発事故で一番多いのが、実は精神的なストレスや恐怖心と、注射するときの痛みから、血圧が急激に上昇して大変危険な状態に陥るものです。
痛みの少ない麻酔の方法を習熟するほかに、笑気などの精神鎮
静法を用いて治療に対する恐怖心を和らげることが、医療事故の予防に大変効果的です。
また、救急薬品の第一選択は酸素です。
この器械の使用により、治療中低濃度(30%)の笑気の吸入による鎮静効果を得るのと同時に高濃度の酸素(70%)を吸入しながら治療を行えます。 いざという時には100%酸素を吸入するといった使用もできるのです。
これは精神鎮静法で全身麻酔とは違うので、少し眠くなって 手足が暖かくなった感じがしますが意識はなくなりません。ですからもし気分が悪くなったら、ご自分で合図することで危険を回避することもできますし、入院せずに、治療が終わったらすぐにご自分で歩いて帰れるというメリットもあります。

AED(自動体外式除細動器)「ハートスタートHS1(フクダ電子(株))」

突然心臓が止まり倒れてしまった人の心臓に電気ショックを与えることにより再び正しいリズムに戻し、蘇生するための治療機器」です。

突然心停止は老若男女を問わず何時どこで起こるかわからない症状です。 歯科の治療中もその限りではありません。
突然の心停止を起こした場合の救命率は除細動が1分遅れるごとに約10%低下します。
日本は救急車の到着に平均7分かかるそうです。
その場合、救命の成功率は30%にまで落ちてしまうのです。
時間と成功率の関係を下の図に示します。

 

つまり、その場で除細動を行わない限り、倒れた方を救命することはかなり難しいということなのです。AEDが有効か否かの判断はAEDが「自動」的に行うので、誤った判断で作動することが防げます。

(The AHA/ILCOR Guidelines 2000 for CPR and ECC. Circulation 102 : I 1 - I 384, 2000)